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ISO/IEC 27001は、機密性、完全性、可用性の確保を目的とした、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格です。情報資産を保護し、リスクを管理するための構造化されたフレームワークを提供するこの規格は、企業の規模や業種を問わず、内部統制、法令遵守、事業継続力の向上に寄与します。

 

なぜISO/IEC 27001が必要なのか?

現代のビジネスにおいて情報は最も価値ある資産の一つとされており、その保護はあらゆる組織にとって喫緊の課題です。企業はサイバー攻撃、情報漏えい、自然災害、人為的ミスなど多くのリスクに直面しています。ISO/IEC 27001は、それらのリスクを体系的に把握し、適切な管理策を講じることで、情報セキュリティ体制を強化する道筋を提示します。

 

規格の主な構成とPDCAアプローチ

ISO/IEC 27001は、リスクアセスメントを中心としたマネジメント手法を採用しており、業務活動全体を対象とした適用範囲を柔軟に設定できます。管理策(Annex A)は114項目あり、14のカテゴリーに分かれています。また、PDCA(計画・実行・確認・改善)サイクルを活用することで、継続的な改善を推進します。

 

ISO 27001の導入がもたらすメリット

  • 情報漏えいや不正アクセスのリスクを軽減
  • 顧客、取引先、監査機関からの信頼性向上
  • EU GDPRを含む国際的な法規制への対応強化
  • 認証取得を通じたブランド価値の向上
  • ビジネス継続計画(BCP)と整合する運用設計の実現

ISO/IEC 27001は、単体で導入されるだけでなく、関連する複数の国際規格(例:ISO 27701、22301、20000-1など)と組み合わせることで、情報セキュリティ、事業継続、ITサービス管理、クラウドやプライバシー保護の強化にも貢献します。以下は、ISO 27001と連携可能な主要規格を視覚化した図です。

 

ISO/IEC 27001認証取得までのステップ

  1. 初期診断・ギャップ分析:現状の情報セキュリティ対策を評価し、規格との差異を明確化
  2. ISMSの設計・構築:ポリシー、目的、責任体制の策定
  3. リスク評価と管理策の選定:Annex Aを参照しながらコントロールを導入
  4. 文書化・内部監査の実施:ISMSの有効性を確認
  5. 第三者機関(例:LRQA)による審査・認証取得

 

LRQAが提供するサポート体制

LRQAは、グローバルな審査実績と業界知見を活かし、組織のISMS構築から認証取得、継続的な改善までを支援します。情報セキュリティに関する教育研修や、ISO 27001に特化した審査員による実践的かつリスクベースの審査を通じて、企業のニーズに合わせた包括的なサポートを提供しています。

 

ISO/IEC 27001概要ガイドをダウンロード