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アセスメントマネジャー・主任審査員:後藤 泰司

LRQAでの経験や審査員としての仕事内容、仕事のやりがい等を詳しく語っています

VOICE OF OUR COLLEAGUES

自動車品質マネジメントシステムのエキスパートとして企業の成長を支援

LRQAリミテッドのアセスメントマネジャーとして、また主任審査員として自動車産業向けの品質マネジメントシステムの審査業務を担当している、後藤 泰司。

大手電機メーカーで約32年間勤務し、技術部門から車載用製品の品質管理業務へとキャリアを積む中で、品質マネジメントシステム(QMS)の面白さに気づき、審査員への道を志す。ISO/TS 16949規格の勉強を通じてSAC資格を取得し、品質管理部門での経験を活かして審査員としてのキャリアをスタート。LRQAに入社後、ISO 9001主任審査員資格を取得し、さらにIATF 16949審査員資格を取得するための研修を経て、正式なライセンスを取得。現在は、IATF 16949の審査業務に加え、アセスメントマネジャーとしてIATF審査チームの責任者を務め、事務所監査対応や内部監査対応などを担当。

今回はLRQAでの経験や審査員としての仕事内容、仕事のやりがい等を詳しく語ってもらった。

大手電機メーカーでのキャリアを通じてQMSの面白さに気づく 技術者から審査員の道へ

審査員になる前のキャリアはどのようなものでしたか?

大手電機メーカーに約32年間勤務しておりました。そのうち前半は技術部門、後半は車載用製品の品質管理業務に従事しました。品質管理部門に異動した際、品質マネジメントシステム(QMS)の業務を担当することになり、ちょうどQS 9000規格*が失効し、ISO/TS 16949規格へ移行するタイミングでしたので、ISO/TS 16949について一から勉強する必要がありました。それまで要素技術の開発に専念していたため、QMSの知識が全くなく非常に苦労しましたが、取引先の要求でSAC資格*を取得することになり、研修を受けることになりました。その中で、ある取引先のTier1メーカーの要求で、内部監査員はSAC資格を持つことが義務付けられていました。上司の指示で資格取得の研修を受けることになりました。当時、その資格の合格率は約40%程度でしたので、必死に勉強しましたね。会社の経費で勉強しているため、落ちるわけにはいかないというプレッシャーもありました(笑)。

研修を通じて、ISO/TS 16949(現在のIATF 16949)について学んでいくうちに、QMSの面白さに気づくようになりました。また、いくつかの工場のISO/TS 16949認証取得の事務局も担当するようになり、審査員の方々と多くの接点を持つことができ、会話する機会が増えました。その時に、定年後は審査員の仕事も悪くないかなと思うようになりました。50歳頃にその決意を固めました。

※QS9000;米国ビッグスリーが制定した自動車産業における品質システム要求事項規格。2006年12月失効。

※SAC資格;IATF16949サプライヤー監査員資格。IATF/AIAG公認の第一者、第二者監査員資格。

 

審査員になろうと思ったきっかけは何ですか?

QMSの業務だけでなく、品質管理として顧客クレームの再発防止対策も担当し、日々各工場から提出される是正処置報告書の確認や修正、トップマネジメントとの会議などを行っていました。その際、問題を再発させないためにはIATF_QMSの確立が必要だと感じ、よりIATF 16949規格要求事項の理解の深耕に努め、QMSの改善、維持、構築に注力するようになりました。

また、IATF審査のガイド役も務めていましたが、将来は審査員になろうと考えていたため、審査の同席中は審査員が次にどのような質問をするのかを考えながら、審査の道筋や審査技法も学ばせてもらいましたね(笑)。この経験や知識、SAC資格の維持が現在のIATF審査員業務の基盤となっており、この点においては、以前の会社に感謝しています。

IATF審査員のキャリア 充実した日々とお客様への貢献がもたらす満足感

審査員になるまでに、どのようなステップを踏まれましたか?

IATF審査員になるためには、まずISO 9001の主任審査員資格を取得する必要があります。LRQAでは、約10回の指導を受けながらISO 9001の審査員となり、その後、主任審査員になるための研修を3回から5回実施します。主任審査員になると、一人で審査に行く機会が増えるため、研修期間中にベテラン審査員の方々から受けたアドバイスは非常に貴重であり、その時のメモを今も手帳に入れてあり、時々自省する上で見返しています。

次に、IATF審査員になるためには、E-learningの受講と4日間の研修を受け、Phase1試験(初回資格認定)に合格する必要があります。その後、2年以内にPhase2試験(完全資格認定)に合格すると、正式なライセンス(6ナンバー)が付与されます。また、資格維持のためには、ルールや規格などの変更があった場合に、E-learningによる研修や試験が必要で、日常的に学習する習慣が求められます。忙しくなりますが、やりがいは間違いなくあります。

このように、LRQAに入社してからIATF審査員になるまでには、たくさんの試験をクリアしなければならず、約3年かかりますが、その間、研修資料の提供や他の審査員との情報交換、IATF研修講師との勉強会など、LRQAのサポート体制は充実している方だと感じています。

 

現在は主にどのような仕事をされていますか?

現在は、IATF 16949の審査業務(ISO 9001の審査も含む)に加え、アセスメントマネジャーとしてIATF審査チームの責任者を務めています。具体的には、IATFからの事務所監査対応や内部監査対応、クライアントからの苦情に対する是正処置、品質不正への対処、人的リソースの確保などが主な業務です。また、営業担当者と協力してマーケティング活動も積極的に行っています。そのため、毎日忙しく過ごしていますが、とても充実していますね。

 

審査員としての仕事の中で最もやりがいを感じる瞬間は何ですか?

お客様から感謝の言葉をいただいた時が一番やりがいを感じますね。先日も、ある企業様で1年前に改善の機会レベルでお話したことに対して、QMSを改善され、管理レベルが向上しましたと感謝の言葉をいただきました。非常に嬉しかったです。また、IATF審査はルール上、3年毎に審査チームを交替しなければなりませんが、初回審査(ST1, ST2)から3年間でQMSの運用管理レベルが格段に向上し、顧客クレームが0になったとの話をいただくと、大いにやりがいを感じます。

また、審査員同士の交流の場で様々な話を聞けるのも良い点です。それぞれ業務経験が異なるため、新たな知識を得ることができます。

LRQAでの働きやすさ 組織間の壁が低く、活気ある職場環境

数ある認証機関の中で、LRQAを選んだ決め手は何でしたか?

実は、当初は他の認証機関に行くつもりで、かなり話が進んでいました。外資系は英語が話せないといけないと思い込んでいたため、選択肢には入れていませんでした(笑)。前職で3社から審査を受けた経験があり、それぞれIATF審査のやり方が異なっていましたが、中でもLRQAの審査は他と違い衝撃的でした。審査の道筋を含めIATFの本質を突いており、生半可な知識や理解ではまともな対応ができないと感じました。そのような経緯があり、将来はLRQAでIATF審査員になりたいという思いが強くなりました。しかし、英語の件があったので、やむを得ず別の審査会社と話を進めていました。

そんな折、LRQAの審査対応をしている際に、ある審査員との雑談の中で「英語は話せるに越したことはないが、読み書きができれば大丈夫ですよ」と言われ、それなら挑戦しようと決意し、急遽LRQA一本へ志望を変更しました。

 

実際にLRQAで働いて良かったことは?

とにかく、組織間の壁が極めて低いのが良い点です。また、皆さん明るく元気で、事務所も活気があります。問題点があると、すぐに動いてくれる方が多く、コミュニケーションは非常に良好です。ただし、皆さん忙しいので、待っているだけではいけません。自ら積極的に働きかけることが重要です。これは、セカンドキャリアを成功させるうえで大事なことだと考えます。自ら何でもやる!という心構えが大切です。そうすることで、自分の新たな可能性を引き出すことができます。

審査員としての新たな挑戦 経験を活かし、視野を広げる絶好の機会

審査員を目指す方へメッセージをお願いします

審査員という仕事は、セカンドキャリアとして非常に優先順位が高い選択肢だと考えます。健康であれば80歳まで長く働けますし、それなりの報酬も得られます。これまでの業務経験を活かしながら、視野を広げながら、自己実現が可能です。長い人生の中で、審査員としてもう一勝負かけてみる価値は十分にあると思います。ただし、審査員として成功するためには、これまでの会社での肩書や大企業でのプライドを一旦リセットし、新入社員のような意識を持つことが重要です。様々な企業様を訪問する際には、腰を低く、丁寧な審査を心がけることも肝要です。ただし、審査自体は公明正大に行い、審査員としての矜持を持って臨む必要があります。

人生の後半において、働く目的を明確に持ち、心を定めて新たな仕事にチャレンジしましょう!皆さんと一緒にLRQAで働ける日がくることを楽しみにしています。

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