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ISO 9001 品質マネジメントシステム

事例紹介:株式会社日立製作所 電力システム社 国分生産本部

品質改善へ向けて「QF21総力運動」に取り組んできた、日立製作所 電力システム社の国分生産本部。社員たちが一丸となり、様々な取り組みを愚直なまでに続けることで、仕損費の大幅低減やA級事故の防止など大きな成果をあげてきた。その結果、同社の全部門の中から品質優秀賞を見事に受賞した。
(取材年月:2011年6月)

仕損費の大幅低減、 3年間A級事故ゼロを達成

2010年、創業100周年を迎えた日立製作所。電力システム社 国分生産本部では、創業以来の伝統と経験を受け継ぎながら、発電所システムや受変電システムなどを製造しており、社会を支え続けている。

そんな国分生産本部では、仕損費増加や重要事故の発生などを契機として、数年前から品質改善へ向けた“QF21総力運動”に積極的に取り組み、信頼性向上のためのチェック強化運動や製品改良、人財教育など、様々な角度から品質活動を愚直に続けてきた。さらに、LRQAジャパンによるISO 9001審査を通じてその取り組みの精度をより向上することで、仕損費の大幅な低減、3年間A級事故“ゼロ”、初期不良の低減など、目に見える品質改善を実現。そして、この取り組みは高く評価され、同社の全部門の中から見事に品質優秀賞を受賞した。

仕損費を低減するために 重要なのは、確認作業の意識強化

国分生産本部では“QF21総力運動”において、まず作業者と管理者の確認意識の向上を実現した。

「“QF21強調/ロスコスト低減運動”に取り組むことになったのは、仕損費増加や開発品のトラブル発生などがあり、社内でQF重点管理事業部の指定を受けたことがきっかけです。この取り組みをスタートするにあたり内損を分析すると、図面の単純ミスによる場内不良が原因で、さらにその半数以上はチェックミスが原因であることが分かりました。そこで、確認、チェックの精度向上へ向けてチェック強化運動をスタートしました。」

と、日立事業所国分生産本部 変電品質保証部 部長 中澤 彰男 氏は語る。

当初、この運動は“みんなでチェック、会話で確認”をテーマに掲げ、担当者はチェックマークの徹底、その上位者は担当者との会話で確認作業を強化する取り組みだった。しかし、半年後に、その成果を相互監査で確認したところ、思うような成果が得られないことが分かったと中澤氏は語る。

「内損を無くすには、確認の意識をさらに強めることが大切ではないかと考えました。そこで、まず担当者は図面を目で確認して、その後上位者は担当者と会話をしながら確認して、それぞれが図面に専用スタンプで捺印する“私がチェックしました運動”として再スタートしました。この取り組みによって、作業者と管理者との相互コミュニケーションの中で、より意識した確認が行えるようになりましたね。

他ではまねのできない 徹底した品質の追求

国分生産本部では、製品そのものも仕損費増加や事故発生の原因になっていたことから、他ではまねができない愚直なまでの取り組みを続け、確かな信頼を取り戻した。

「仕損費増加のもうひとつの原因である遮断器の動作不具合の現象を分析したところ、問題となっていたのはグリースでした。そこで8種類のグリースの性能評価を行い、3年間の月日をかけて評価した結果、ようやく最適なグリースが見付かりました。このグリースに切り替えたところ、不具合は見事に激減したので。また、重要事故を起こした真空遮断器では設計変更を行うとともに、徹底して品質評価を行いました。例えば、加速寿命を評価するのに、設計目標である開閉回数は1万回ですが、我々が行ったのはなんと10万回もの開閉試験。ここまでテストすることで、信頼性が確かなものとなるのです。」

と中澤氏は語る。

さらに、教育においてもユニークな取り組みを行っている。そのひとつが、OJTならぬ“ピンポイントOJW活動”だ。

「OJW活動とはOn the Job Watchingという活動で、指導者がチェックシートで作業者の作業状況をチェックするとともに、その結果を指導者が管理者に報告して指導を受けるというものです。作業者は作業能力、指導者は指導能力が育成できる新しい教育の仕組みです。


『株式会社日立製作所 電力システム社様 事例紹介』
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