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品質の考え方:リスク・文化・パフォーマンスを関連付けて機会を生み出す

World Quality Weekに合わせて、LRQAの最新ポッドキャスト「Future in Focus」では、品質と研修の分野を代表する2名の専門家が登場し、ISO 9001が企業の考え方、運営、進化にどのような影響を与え続けているのかを探ります。

ザビエル・フランシスが進行役を務め、今回の特別編ではLRQA北米地域で品質・安全・環境の審査を統括するマネージャー、ビル・バーンズと、英国・米州担当のトレーニング改善サービス部門マネージャーであるダリウシュ・アントンチックを迎えます。

お二人は、ISO 9001の歴史やその持続的な影響、そして現在の統合マネジメントシステムが、よりつながりを重視し、リスクに対応し、機会を生かす未来に向けて企業をどのように準備しているのかについて語ります。

一貫性から文化へ:ISO 9001の進化

ビルによると、ISO 9001は1970年代に英国規格BS 5750から生まれ、世界の産業に一貫性と継続的改善をもたらすことを目的としていました。時代とともに、その焦点は製品の測定から、パフォーマンス、リーダーシップ、リスクに基づく考え方へと広がっています。

「品質やマネジメントシステムは、もはや一貫性だけのものではありません」とビルは語ります。「それは企業の成果を引き出す原動力であり、製品や収益、長期的なレジリエンスの実現を支えています。」

この進化により、ISO 9001はISO 14001(環境)、ISO 45001(労働安全衛生)、ISO 27001(情報セキュリティ)など、他の規格の基盤となりました。これらは共通の構造を持ち、相互に連携する方向へ進んでいます。

品質は組織全体の責任

ダリウシュは、ISO 9001の最大の功績の一つは、企業がお客様に提供する品質を捉える視点を変えたことだと指摘します。

「品質は一つの部門ではなく、組織全体を対象とする仕組みです」と彼は説明します。「ISO 9001は、品質をすべての業務に組み込む方法を教えてくれます。」

この統合的なアプローチにより、品質はすべての機能と結びつき、お客様の期待に応え、リスクを減らし、改善の機会を見つけることができます。PDCA(計画・実行・確認・改善)サイクルは、この考え方の中心であり、すべての規格における継続的改善を支えています。

文化とリーダーシップの力

二人の専門家は、どのマネジメントシステムも、その成功は背景にある文化にかかっていると強調します。ダリウシュは、人々が品質の価値を本当に理解し、日々の行動に取り入れたとき、システムは単なる文書管理を超え、日常の習慣になりますと述べています。

「文化が根付いていれば、人々はそれを話題にし、実践します。誰も見ていなくても主体的に責任を持って行動するとき、品質は成長します。」

ビルも同意し、ISO規格の今後の改訂で職場文化が重視されているのは、強いリーダーシップと共有された価値観こそが品質を推進する本当の原動力だという認識が広がっている証だと指摘しています。

統合と革新で築く未来

産業界が新しい技術を取り入れ、新たなリスクに対応する中で、分野を超えた理解と協力が不可欠です。LRQAでは、品質、労働安全衛生、サステナビリティ、サイバーセキュリティの知識を統合した枠組みを構築し、審査員や講師、お客様に必要なスキルを提供する取り組みを進めています。

対話では、イノベーションマネジメント(ISO 56001)や、次世代の保証専門家育成における人工知能の役割にも触れています。

「新しい世代は異なる視点を持っています。協力に前向きで、デジタルツールに精通し、より速く、より賢いやり方で問題を解決しようとします。それが品質の未来です。」

これからの展望:品質はつながりの原則

World Quality Weekが示すように、進歩は異なる視点から考えることにかかっています。初版ISO 9001から現在の統合システムに至るまで、品質は単なる一貫性の保証から、イノベーション、レジリエンス、信頼を育む原動力へと進化してきました。

「品質は本質的に成果を引き出す力であり、何十年も続いてきました。今、文化が次の大きな原動力となる中で、私たちは50年の進化を土台に、あらゆる産業に価値を届けようとしています。」

ぜひポッドキャストをお聴きください

ビル、ダリウシュ、そしてザビエルの見識は、この「Future in Focus」ポッドキャストで詳しく紹介しています。Spotifyをはじめ、主要なポッドキャスト配信サービスで配信中です。

World Quality Weekを機に、品質・リーダーシップ・文化がより良い、つながりのある世界をつくるために、共に考えていきましょう。

 

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