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ISO/IEC 20000-1:2005

事例紹介:東芝インフォメーションシステムズ株式会社

200社を超える東芝グループの中で、ITサービスマネジメントシステムISO 20000の認証を一番乗りで取得したのが、東芝インフォメーションシステムズ株式会社の運用センター。今回の巻頭特集では、ISO 20000の認証取得によって、“守りの運用から攻めの運用へ”とう組織改革を実現した同社の取り組みをレポートします。(取材年月:2007年3月)

重要な業務を担う運用センターだが、 受身型の仕事になりがちに。

40年以上に渡り、株式会社東芝をIT面から支え続けてきた、情報システム部門と東芝グループ2社が結集して、2002年に設立された東芝インフォメーションシステムズ株式会社。東芝グループの業務を知り尽くすとともに、豊富な経験により蓄積してきた高度なノウハウ、さらに最先端のITスキルを武器に、システム、設計から保守運用まで、一貫したITサービスを提供している。

そんな同 社では 、設 立 当 初からISO 9001などの認証を次々と取得してきた。

「この業界は競争が厳しいですから、他社よりサービス、コストが劣っていれば、東芝グループといえども仕事を奪われる可能性があります。ですから、当社のサービスに何か付加価値を与えなければならないと考え、その一環としてISO 9001の認証を取得したのです。」

と同社の代表取締役社長 小柳 順一氏は、認証取得の理由を語る。

しかし、当時、同社の運用センターでは、社員のモチベーション低下という問題を抱えていたようだ。運用センター 次長 鶴田 嘉行 氏は次のように振り返る。

「運用センターは、お客様の業務をITを通して代行するという、とても重要な業務です。しかし、IT技術者にとって花形なのは、やはり開発。運用はオペレーション作業が多く、受身型の仕事となりがちでした。さらに、コストダウンが要求され、業務はさらに厳しいものとなり、運用センター全体のモチベーションが低下していましたね。

組織改革へ向け、 ISO 20000の導入を目指す。

そんな頃、同社開発センター内の運用部門と合併統合することとなり、当時約60名だった運用センターは、約270名の大所帯に。これをきっかけとし、小柳氏の強いトップダウンのもと、組織改革を目指して、IT運用管理のベストプラクティスといわれるITIL、そして、ITサービスマネジメントシステムISO 20000を導入することとなった。その旗振り役となった、常務取締役 明路 伸夫 氏は、次のように語る。

「運用センターは障害を起こさないことが当然と思われていますから、一生懸命にやっていても、評価する基準がなかったのです。また、東芝グループでは、2000年くらいから、汎用機からオープン系に移行しようとしていましたが、技術の移り変わりについていけず、自信をなくしていた社員も目に付きました。ITILやISO 20000を導入すれば、こうした問題を解決できるのではないか、そんな期待がありました。」

そして、「守りの運用から、攻めの運用へ」という合言葉のもと、1年目は準備期間としてITIL導入、2年目はISO 27001、3年目にISO 20000を取得するという3年計画で、組織改革のプロジェクトがスタートした。

害件数の減少をきっかけに、 活気づいた組織。

とはいえ、当初は、このプロジェクトに対する理解がなかなか進まず、マネージャー達の苦労も多かったようだ。アプリケーションシステム運用担当 グループ長 柴崎栄一 氏は次のように語る。

「ITILやISO 20000を導入すれば、業務を効率化でき能動的な仕事の体質に変わる、と考えていましたが、それをスタッフ達に理解してもらうことが、難しかったですね。そこで、まず、成果が目に見えやすい
障害管理からスタートしました。障害のプロセスが明確になると、障害件数も減少していき、徐々に勢いづくようになっていきました。」

障害管理については、障害件数が減っただけではなく、メモ書きや口頭での報告から、キチンとした報告書を提出するように変化するなど、報告の精度も高まっていった。それとともに、組織改革プロジェクトへ理解を示す社員が増え、当初は、10だったプロジェクトも、いつしか30を超え、社内は活気づいていった。そして、2006年10月、200社を超える東芝グループの中では初となる、ISO 20000の認証を取得した。


『東芝インフォメーションシステムズ株式会社様 事例紹介』
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