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事例紹介:日本製鋼所株式会社

品質改革と信頼回復を支えるISO 19443認証取得

日本製鋼所株式会社は、北海道室蘭市に主力拠点である室蘭製作所を構え、100年以上にわたって培ってきた鋳鍛鋼技術を基盤に、原子力発電所向け圧力容器部材をはじめとする社会インフラを支える重要部材を提供しています。

国内外の原子力サプライチェーンを支える中核企業として、高度な品質要求と安全性が求められる分野で事業を展開してきました。LRQAとは、ISO 9001認証をはじめ、長年にわたり認証取得と審査を通じて協働しています。

日本製鋼所がISO 19443認証に取り組んだ背景

日本製鋼所では、2022年に発生した不適切行為を契機として、品質保証体制の再強化と原子力安全文化の醸成を最優先事項として取り組んできました。その過程で、自社の取り組みの妥当性を外部の視点から検証する必要性が高まり、2023年に実施された各国規制当局による合同検査において、ISO 19443認証の取得が強く推奨されました。

加えて、原子力発電所向け部材は海外向け比率が高く、特にフランスをはじめとする海外のお客様から、ISO 19443適合を発注要件とする方向性が明確に示されていました。こうした国際市場の要請に確実に応え、信頼回復と事業継続を実現するため、日本製鋼所はISO 19443認証取得を本格的に進めることを決断しました。

 

課題と取り組み

ISO 19443認証取得に向けた最大の課題は、長年にわたり構築・運用してきたASME Section IIIに基づく品質保証システムと、ISO 19443の要求事項をどのように実務として調和させるかでした。両規格は目的や構造に違いがあるため、各部門とのすり合わせを重ねながら、それぞれの意図を丁寧に確認し、実務レベルでの整合を図る必要がありました。

また、効果的な運用のためには、文書の整備だけでなく、全従業員が規格の目的と意義を理解し、自身の業務と結びつけて行動できることが不可欠でした。そのため、部門別教育や意見交換を通じて共通認識の形成に取り組み、原子力安全文化を理解し実践につなげるための活動を全社的に推進しました。

これらの取り組みにより、ISO 19443に基づく活動を自律的に実践できる体制が整い、運用の再現性と継続性が大きく向上しました。

 

 

LRQAとのパートナーシップ

数ある認証機関の中からLRQAが選定された理由は、1994年のISO 9001認証取得以来続く長年の関係と信頼にありました。ISOマネジメントシステム分野における実績と専門性、そして原子力分野に対する深い理解が、日本製鋼所にとって重要な判断要素となりました。

審査の過程では、LRQAの審査チームがISO 19443認証取得に寄り添う姿勢で臨み、各段階で実務に根ざした助言と建設的な指摘を提供しました。これらの指摘は、単なる適合確認にとどまらず、マネジメントシステムを次の水準へ引き上げるための具体的な改善につながりました。

 

成果と今後の取り組み

ISO 19443認証の取得により、日本製鋼所では品質保証体制と原子力安全文化に関する取り組みが第三者によって評価され、既存の活動を含めた品質マネジメントの枠組みが明確になりました。ITNSグレードアプローチをはじめとする取り組みが体系化され、管理の一貫性と全社的な運用レベルの向上につながっています。

また、主要なお客様からも取得状況や取り組みに対する評価が示され、国際市場において求められる要件への適合を客観的に示す結果となりました。

日本製鋼所では、認証取得後も品質マネジメントシステムの継続的な改善と原子力安全文化の定着に向けた取り組みを進めています。

 

 

LRQAのISO 19443認証サービスの詳細を確認する

 

 

 

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